変形性膝関節症の治療
一度すり減った関節軟骨が、もとの形に戻ることはありません。
したがって、変形性膝関節症の治療は、痛みをとりのぞき、膝が曲がりきらない状態や伸びきらない状態を改善して、
膝の機能を高めること目的です。
治療方法は、症状の進行度や痛みの程度によって異なります。
薬物療法、温熱・冷却療法、運動療法の3つの療法が基本療法となります。
これらの基本療法でも痛みが緩和されない場合に外科的療法を行います。
◎薬物療法
変形性膝関節症で処方される薬はいろいろありますが、薬は病気そのものを治すものではなく、
あくまでも対症療法として、炎症を抑え、痛みなどの症状を軽くして回復を助けるものです。
薬は、医師の指示に従い正しく服用することが重要です。
副作用が心配だからとか、飲んでも効果がないからと独自に判断して飲むのをやめると治療の効果は期待できません。
疑問や心配点は、主治医に相談しましょう。
内服薬、外用薬(塗り薬、貼り薬)、坐薬などが症状に応じて使われます。
◎温熱療法・冷却療法
関節炎による痛みをやわらげたり、炎症を鎮めるために、患部を温めたり冷やしたりするのはとても効果があります。
変形性膝関節症のような慢性の疾患には、患部を温める温熱療法を行い、膝が熱っぽく腫れているような急性の痛みには冷却療法を行います。
家庭で行える温熱療法では、入浴して患部を温める方法や、温湿布、ホットパックを使って温める方法があります。
また、普段から患部にサポーター等を当てて冷やさないようにしておきましょう。
ただ、症状によってはこれらの療法で効果がない場合もあります。
自分の判断せずに、医師とよく相談してから始めるようにしましょう。
◎運動療法
運動療法の目的は、痛みのためにあまり使えない膝を、将来にわたって使えるように治していくことです。
まず膝を動かす筋肉を手入れしましょう。
ごくふつうの日常動作を行うことが目標なので、筋肉を使いながら手入れをする習慣をつけていきます。
次の3つの運動療法が効果的です。
1.太ももの筋力アップ
膝への負担を軽減するために、体重を支えている大腿四頭筋を鍛えて強化するトレーニングを行います。
2.歩行習慣
ウォーキングを習慣にして、膝を使いながら筋力をつけます。
3.ストレッチング
膝の可動域を維持するためにストレッチング(柔軟体操)を行います。
変形性膝関節症を治す運動がありますが、膝の痛みの解消には、特に太もものトレーニングが効果的です。
太ももの筋力がつくと膝の動きを制御できるようになり、関節軟骨に傷つくのを防いでくれます。
また、変形性膝関節症の悪化を防ぎ、確実に膝の痛みを軽くすることができます。
運動療法によって膝を適度に動かしていると、関節液の循環がよくなってきます。
関節軟骨に栄養が行き渡り、ある程度は自然治癒力で治してくれるようになります。
その他でも、トレーニングによって関節周囲や関節包の血行がよくなるので、膝の痛みをやわらげる効果があります。